第26号
宮城県が貞山運河の水質調査結果発表
貞山運河・新堀の水質については仙台市と宮城県で実施しています。このたび県で行った水質調査につき宮城県土木事務所からご担当者がご来局され説明がありました。
名取川から七北田川の間の新堀は全長6・7キロ。このうち南から貞山運河水門北側と二郷堀排水地点、深沼橋と大堀排水地点、樋筒樋門と深沼橋の中間点、樋筒樋門付近、七北田川合流前と高砂南排水地点で行われました。すでに仙台市ではこの水域の水質検査を行っておりますが宮城県ではそれを補完する形で実施したものです。
以下が今回の調査場所です
調査の結果は次の通りでした。
・仙台市が実施した調査と同様にすべての調査地点で各種環境基準を満足させるものだった。
・流入水路でも各種環境基準を満足させるものだったが水中に浮遊する物質の量、窒素、リンは貞山運河より大きな量を示しているものの新堀の水質は多地点と差はほとんどない。
次に項目別の検査結果は次の通りです。
「排水路の窒素」について。
・新堀に流入する排水路の全窒素は過去5年平均と比較すると夏季は同程度、秋季は値が高くなる傾向がある。
「新堀に流入する排水路の全リン」について
・排水機場からの放流水は、かんがい期の新堀の値と同程度で、かんがいしていない時期は排水機場の放流水より低い値で推移している。新堀の全リンは集水域での水使いの影響を受けている。
・排水路の値は新堀の全リンよりやや高い値である。
「新堀に流入する排水路の大腸菌」について
・令和4年と比較すると夏季は同程度、秋季は高い傾向にあった。
・夏季の排水路の大腸菌数は高砂南排水機場でやや値が高くなり、秋季は二郷堀排水機場で値が高い傾向となった。
・新堀の大腸菌数は排水機場からの放流水と同程度だった。
「貞山運河で確認されている沈水植物」について
・夏季において沈水植物の繁茂が確認された。
・筒樋排水樋門から深沼橋の区間で大量に繁茂しており、舟のプロペラの絡まり等苦情が発生している。
・東日本大震災前にはこれほどの繁茂の報告はなく津波、復旧工事等により 埋まっていた種子が津波の攪乱により発生したと考えられる。
以上
会員紹介
椎野明生さん
仙台市内では、都市化が急速に進み、歴史的遺産が失われようとしています。危機感を持つ人々が地元でも増えているように思えます。「貞山運河」の利活用の機会を増やし、地域の人々と共にその歴史的意義を模索していきたいーそんな思いから貞山運河ネットに入会しました。
自転車が好きで松森から七北田川→貞山運河→閖上に向かうルートを数十回走りましたが、風も穏やかな運河に助かりました。是非、船に乗り、先人の知恵に触れていきたいと思います。
震災前、運河沿いに炉端風の飲食店があり、風情と共に大いに楽しんだものです。
これから運河という線から地域の皆さんと共に運河の周辺も合わせた面と捉え、活動より広めるためにも、子供や女性の参加促進を図りたいと考えています。
現在ブログをしています。ウオーキング・街歩きが趣味で、またかつての職業柄、イベントや飲食関係の情報集めも好きなので、一般の人々にも何か役立ったらと思い、街歩きのブログ始めました。辻標八十八か所巡りを通じ、伊達政宗の仙台城下の町づくり、そして貞山運河にたどり着きました。
「仙台街探(まちたん)プラス」
1日あたり400~500のUUが訪れています。是非見て下さい。
https://blog.goo.ne.jp/esuei202305
短信
ドローン撮影は順調に進んでいます
宮城の運河群全域をドローンで撮影し作品にすることは本年度の実施項目の一つです。すでに貞山運河部分は完成しています。これに北上運河、東名運河を加えるべく熊谷会員はロケハンも兼ねて6月16日(日)石巻市まで出張しました。石巻市では阿部正敏会員と石巻観光協会の亀山事務局長にご協力を得ました。
次回石巻訪問は7月13日(土)。好天候であることを願っています。
事務局体制が強化されました
これまで菅野義雄さん、小幡昭さんに事務局を手伝っていただいておりましたが、新たに次の方が加わります。
武藤成明会員および椎野明生会員。
先日事務局5名でミーティングを行い新年度のおおまかな項目別担当も決めました。今年度も多くの項目を実行していくことで貞山運河の魅力を大いに発信して参ります。