第19号

子供たちが舟運を再現

～登米小学生の作ったコメを多賀城へ～

　活動内容はりらく本誌52～53ページをご覧ください。
　今回のイベントではさまざまな団体のご協力を頂きました。これらの団体の一部をご紹介します。北上川を守り発信している団体です。
「とよま北上川かっぱの会」。登米市。「北上川に学ぶ・北上川で遊ぶ」を趣意とし、北上川河岸再生や流域連携を推進し地域の活性化に寄与する活動を行っています。登米町の船着き場の清掃活動を行ったり、子どもたちを中心とした北上川クルージング体験を毎年行っているほか稚魚の放流も行っています。

　「水と緑の環境フォーラム・ものう」。石巻市。地域の歴史や文化を尊重しながら、北上川に囲まれたこの地区の豊かな自然資源の活用や再発見を通じ、住民参加の地域づくり活動を推進することを目的に活動しています。

　「特定非営利活動法人 北上川サポート協会」岩手県一関市川崎町。「川とのふれあい」を通じて川の大切さをより多くの皆さんに知ってもらい、体験してもらうために北上川を中心に「自然学習」「水辺創造」「環境保全」「人材育成」「調査広報」「支援交流」の６つの自主事業を展開しています。当団体はことし9月NPO法人全国水環境交流会主催の「いい川、いい川づくりワークショップin東北」で移住者増嵩に果たす役割を評価され入賞を果たしました。今回のコメ運びイベントでは国交省ゆはず号の運送をしていただきました。

小学校を対象とした水生生物調査、ホタル学習、竹灯り作りなどを行っている。

　これらの団体は北上川の果たしてきた歴史的役割に誇りを持ち、北上川を守り、子供たちに楽しく北上川に接してもらうようさまざまなイベントを行っています。 何事もなく悠々と流れているように見える北上川もこのように地道に活動する方々のおかげで環境が保たれ活性化がはかられています。

北上川、旧北上川、運河群の土木学会選奨土木遺産

　公益社団法人土木学会では土木遺産の顕彰を通じて歴史的土木構造物の保存に資することを目的として、平成12年に認定制度を設立し年間20件程度を選出しています。北上川、旧北上川、みやぎの運河群では次の施設、運河が選ばれています。

脇谷洗堰（わきやあらいぜき）、脇谷閘門（わきやこうもん）
　宮城県の登米市と石巻市の境界付近にある北上川と旧北上川を分流する施設。通船のために脇谷閘門が、放水のために脇谷水門がこれに併設されている。日本の分水堰技術黎明期に建設された希少な土木施設。

石井閘門 （いしいこうもん）
宮城県石巻市北にある閘門。日本初の西洋式の本格的な閘門で、現在日本国内で稼動する閘門の中では最古のもので国の重要文化財にも指定されている。

鴇波洗堰（ときなみあらいぜき）
　宮城県登米市豊里町。現存最大の戦前の固定堰、北上川分水事業の要。

北上運河
　石巻市の旧北上川石井閘門から鳴瀬川までの運河。野蒜の築港計画のもと開削された。いまだに残る松並木の風景は素晴らしい。

貞山運河（新堀）
　名取川河口と七北田川河口を結ぶ９．５キロの新堀。仙台藩士の救済、灌漑用水路の配水による新田開発、舟運拡大を目的として開削された。貞山運河の中では最も新しい。

第2回　歴史セミナー開催のお知らせ

好評だった本年１月の歴史セミナー。今回は次の要領で行われます。

日時	2024年2月23日（祝金） 13時開場13時30分～16時30分
場所	名取市文化会館・中ホール 名取市増田字柳田520番地
参加費	500円

貞山運河は全長31.5キロに及ぶ日本一長い運河です。
「貞山堀」の呼び名で親しまれている水路はどのような目的で造られ、どのような恵みをもたらしたのでしょうか。
約400年前、伊達政宗の命で築かれてから令和の今日まで、いまに伝えるメッセージを読み解きます。

話題提供

大和田雅人氏　当会副会長、フリージャーナリスト
貞山運河の現状と舟運の復活と再生への期待、水路のいまとこれからのまちづくりを紹介

講演
「仙台城下建設を支えた閖上湊」
菅野正道氏　郷土史家、元仙台市史編さん室長

「江戸時代の閖上湊と東廻り海運」
井上拓巳氏　さいたま市教育委員会事務局文化財保護課学芸員

申し込みが必要です。多くの方にお声がけをお願い致します。 チラシは事務局にあります。お申し出ください。

発行　（一社）貞山運河ネット　事務局 仙台市青葉区一番町２－５－２２　 GC青葉通りビル ㈱プランニングオフィス社内　 HP：https://teizanunga.net/ MAIL：teizanunga@p-office.co.jp 　☎ ０２２－２６２－２３２２　 FAX０２２－２６６－９４１８